これはあなたの罪、ならば俺の咎
砂漠の音色、空の足踏み。あなたが駆けたすべてを
不死鳥の鳥籠に箔
そうだ、私は君のためには居ない。
かさかさに泣かない
ゆいいつ救済論
燕で二月、乾き咽
空の身体をひとつ許す
自我を腹に飛ぶ
骨はあなたの踏み台にして下さるなら
空にどことなく
この幼い国のため
枕もとより死臭を嗅ぐ
刻刻とぱらぱら
ムー・ムー・タ・サージャ
蜘蛛とアラベスクが続く限り
未練が残るなら生きてはいないだろ
象眼の救難者
「手足が腐っても君は裏返らずに」
平安のうちに、連綿とつらなる証をください。
どれほどの君が倒れたとしても、私には昔つかんだ糸が絡んでいるんだよ
夜が泣くから、心臓が急かすから、俺は呼吸を止める
真ん中のマリアとマグダラ
花弁を食べて。肩代わりの術を捜す暇があるのなら
サラマンダーは赤い花の酒を飲む
「きっと無くなることは怖いでしょう。目を開けられなくなるのは怖いでしょう。けれどしようがないの。あなたがこのくらいすきだよ」
青年は愛を見てなくし物を思い出す
青磁色の駱駝
文盲の英雄
最後ならこちらを見ないで
空渡りの家族
あなたはもうお伽噺になってる
心臓に踊り子の炎があるんだな
怪物は君にすがって吠えるだろう
オパール色の山羊の傷口
たった一人の片割れの上に立っている
お前が生きなくていいことを誰かのせいにできたなら、それは楽だろうな
水瓶の看板にさそわれちゃいけない
なんていったって俺はすべてを平等に愛していたし
さまよってつめたくて、いとおしさがこぼれだした。
雨滴という名の渇望をあげよう
私は5匹目のコンドル
まるでざくろのような恋でした
そのまなこの輝きを二度とすてないでおくれ
ゆりかごの綱は今、切れる
横顔はターコイズ
待ち人を残す弱さを知る
お前が俺を殺した
庭園に沈む少年に同情したのなら
カラジュームの妾
箱庭が崩壊するときは今だ!
わたしでいいならいつでもお傍に行きましたのに
たった1秒の瞳でいいのに
誰かの犠牲に成れることを一生恋なんて呼ばない
真っ直ぐな時間の作り方
知らないふりでだました人
(彼女のつまずきをすべて持っていかせやしない)
こう思えていれたなら幸いでしょうから。
ねたみ、妬み、ターコイズ
一番遠くから愛していたに違いない
「ああ、にくいにくい。私もあなたなんて大嫌いだったわ」
僕はきみのため、誇りをもって死ねる。
なにゆえ投げ出させてくれなかったのでしょう
ゴクラクチョウのエサ
異邦の金色と海の青ともろいのど仏が、消し去れない。
あたりまえのふれあいをあげる
消えた溺死者の許しを乞う
罪を滅ぼし生きてゆくことなどよっぽど幸せな奴にしかできないね。
もし、もしだよ。あなたが全部にウンザリしちゃったら、私が代わってさしあげますから
ただしいはんだんだぜ
鳥の羽音が見える内までは
あなたのそれからの人生をすべて俺にください。
軟禁みたいな塔
冴えない熱帯夜
あの人がいなければお前に会えなかったから
フクロウのくちばしから媚薬
どんなにもげた人形でもかつて愛したものだと
ちりちりの黄金を涙に変えて
音色で蝶を殺した
手の体温がまるで海みたい
次に会ったときは笑ってくれなくていい
「愛にささげたふくらはぎになりたい」
彼らは私の身体。犠牲となり死にゆく無数の私
裏切りごと抱きしめられる
きみのためといいわけをしたつたないあいだったといわせてくれますか。
なにものぞまずに捧げられるべきものもある。と
そうおっしゃってくださるのなら逡巡することなどありません!
デザート・アップルの風の色