七十二個の金の魔法
凍てつきを歩く
イースタン・ジェントルマンの溶かし方
霞は恋の祈りなりけり
三月の墨汁は筆にのせて
暁を知らない三寸のために泣いたわ
ミツバチだけが君の笑い声を聴いてた
遠雷はヘッドフォンがいい
進めや雀、涼めば進め
みずみずしいつばめちりばめて

藍色だけを糧とする
あなたの淵に沈む深見草
しとねのへそは藤色
「お兄ちゃんはこいのぼりになったの」
初恋は変わらずかわず
背中にこと座を背負ってる
少女の静脈は絹でできてる
わたしに生える紫陽花はなにいろ?
ほたるにはわからない教え
SCREAM ON THE LOTUS, BABE!

おしろい雲の夏
セーラー服はよそ行きの彩り
ひまわりのまわり道
けれども惜しめない恋のこと
子供のころはむくげと夢をみれた
オンリーホワイトボーイメイクスクラウド、メイビー
僕の目に今日も星空は汚い
お見送りは深海まで
木星はたおやかにグンナイ
なんと言おうとももうあいつはいないのだ

九日に咲いた花を探してる
愛そのものなんだと思うよ
ある朝霜は首をふる
黄葉にかまえてね
千歳はふたりではんぶんこ
蒼白のにたり
米寿もそろそろ黄ばんできたわ
「おてんとさまも見ちゃいない!」
あなただから、あなただけがすべきことだったのに
実は天国に蝙蝠はいない

ウォータクラウンは尊厳を剥ぐのがお好き
まるで雨冠のようだった
彼女の羊水は年中ぬくい
眼鏡無しでも春が見えるね
しあわせに八重咲き
けどそれは罰以外のなんだろう?
まるで舌先の釈迦みたい
シュラウド雪原
キミが支離滅裂なうつくしさであるために
いろめく螺鈿とティーカップ