詰まる君の息苦しさが贈り物
滞るなら金曜の19時
「それで、つぎになんてことばがききたいの?」
甘やかして膝をおらせてあげる
君はどうせ泣き顔を見せたことなんてないんだろう
幸せになって欲しい人なら目の前にいる
どうせ来世ならあなたの使うそのコバルトブルーの絵の具になろう
私にはできないのならせめて賛辞を送りたいのです
雨傘のおろしたてストライプワンピース
明日には噴水のそば、喧騒の中であなたと初めての出会いをするわ
布団の中で考えた地球滅亡論に思わず熱い父の手を握った小学生の夏の夜
セロファンで包んでみると甘い
一人でさよならは言えない
何億年の進化の末に生存目的が慈しみというあなたが生まれたとしても
私以上にあなたが好きだからこんなに乾くの
そうだな、たくさん泣いたな
これだけたくさんを綺麗に絶ってみせるんだから、遠慮なんてせずに私をののしってよ
眼球の噴水
希望でもいらない
(でも、あなたのためにとっておいて)
深海で手足を伸ばす
あたたかさのなかで覚えたあのダンスのステップを忘れないでおいて
「あの子の自慢は気にならないのだと、私がつまらない自己アピールをしたくなった時には付き合わせてしまうからだと」(まったくもって賛同しかねる)
君を映した鏡の粉をミルクに溶かして飲みほした
ひとりで憶えてる
右耳の汀近くで
あと10行で語れやしない
バケモノサト
きつきつに日常なんてないの
日傘の下に小宇宙
雷を捕まえたら君の落とし物についてとりあえずたずねてみるよ
粗悪品の妹
語らず騙れず勝てずにここまで
「伍藤くんは絶対に分裂なんてしてくれないよ」
さんかくヨットの日記をのぞいた
どこにでもあるからここにはないって、そーゆーこと。
356年が経ってしまいましたが
あんただけのゴミ箱
君は本当にこくこくと酷なことを言うね
私と彼の期間限定販売
そうしていつまでも明日を
冷凍血液の保存期限は23日きっかり
よかった。俺の友達がお前で本当に良かった。
アブラゼミの一週間
くらべればあんなにおかしかった僕等
春にあんなにさえずっていた小鳥たちは今はもうあのこんもりと茂った木の葉に雑じって隠れているのです。